「いい音楽って、言葉みたいに心に届くと思うんです。」

そう語ってくださったのは、映画音楽をウクレレで演奏することを目標にされている生徒様です。ただ“音をなぞる”のではなく、その曲が語りかけてくるものを感じながら、丁寧に音を出す。そんな姿勢が印象的でした。

「昔から“ひまわり”みたいな音楽が好きで。あの曲って、メロディだけで何かを語ってるように感じるんですよね。」

生徒様は、音楽を“演奏技術”で捉えるだけでなく、“言葉のような意味”を持つものとして大切にされています。楽譜の一音一音の奥にある情景や感情を受け止め、いつかそれを誰かに伝えたい——そんな想いが、ウクレレへの取り組みにつながっているのです。

「難しい曲って、今の自分にはまだ弾けない。でも、それを練習して少しずつ近づいていくのが楽しいんです。」

無理に早く上達しようとせず、丁寧に自分のペースで歩むこと。その中で生まれる“挑戦する気持ち”こそが、音楽を楽しむ本質ではないかと感じさせられました。

「部長(知人)にいい曲を教えてもらったり、YouTubeで楽譜を探してみたり。知らなかった音楽に出会うのも楽しみのひとつです。」

こうして音楽の幅を少しずつ広げながら、弾ける曲も、好きな曲も増えていく——そのプロセスを、生徒様ご自身が何より大切にされているのです。

「『ひまわり』のような曲を、誰かに“これいい曲だよ”って伝えられるようになりたいんです。そのためにも、もう少し練習しようかなって思える。」

音を通して言葉のように気持ちを伝えたい——その静かな情熱が、今日もまた、ウクレレの音に宿っています。